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2009年02月01日

ダムは山になれない カワヤツメという指標.北海道のダム問題

山が壊されて川の水が変わってしまってからはハナカジカさえ釣れない ...
などということは 遠い都会の話だろうと思っているうちに 
我々の愛する北海道という緑に溢れていた島の
自然が これほどの速度で破壊されるとは思ってはいませんでした
機関が積極的に在来、自然を滅ぼしておいて 栽培漁業や近未来型河川
なんて言葉をパブロフ的に馴染ませようとし ..たとえ時代が移り変わっても
普通でないものは普通ではないとしか言えない
自然が美しく変わらずにいること、それは北の地に棲むものにとって
新鮮な空気を呼吸するように あたりまえのことでしかないのですから


昔から ビタミンAが豊富で目にいい ..と言われていた
カワヤツメは毎年、瑪瑙付近で10トン獲れても、絶えることなく回帰していました. 
あの頃はそれが普通だったし、
当時は生物が多様で 溢れるほどの自然資源がいましたが
自然界に溢れかえっているものの余った分を頂いて食べるということが
変えてはいけない普遍的つきあいかたでした.

全ての漁業にそれが可能だったのは自然が健康であったからです


   ダムは山になれない カワヤツメという指標.北海道のダム問題

カワヤツメは秋の鱒釣りに行く頃海から遡ってきました. 冬は枯葉の下の
砂に潜って春を待ち  春に渓流を渡るとエッ!と思うくらい
大きなカワヤツメが産卵の為に固まっているのを見かけたものです.
鱒と違って動きが緩慢なので見ていると 石に吸い付いてヒラヒラ体を揺らしていました
体をくねらせて少しずつ少しずつ石や砂をよけているんですね
みているこちらものんびりとしてしまって 釣りもしないで河原の石に腰掛けて見ていました
こうした穏やかな半日のあとでも一日の終わりには大鱒と遊んで帰路に着いたものです
そんな平和な鱒釣りの風景が美しき北の島にはあったんです.

こうした低層セイの水棲生物の価値って凄いんですよ
流れが緩く有機物の滞留しやすい カーブの沈下物を食べて水質を浄化してくれます
川の浄化という意味ではヤツメがいる川といない川では目に見えて違いを感じる程でした.
自然の残っていた利別と同じようにカワヤツメ、スナヤツメが多数、暮らしていた川があります
日高の沙流川です. この川は利別と違って鮎は遡りませんが
サクラ鱒、アメマス、カワヤツメの他に海から
カレイ、ハゼ類も豊富に遡上して地元民の食生活を支えていました.

二風谷等の連続するダムの影響で川底の砂場が泥に埋もれてから
カワヤツメは年ごとに姿を消し アメマス等は全ったくみかけなくなりました.
アメマスが消えた事に関しては沙流川が利別と違い中間に産卵可能な支流を持って
いなかったことにあります.  僅かな支流は昭和初期に既に水路化されていました.  
わずかな期待を繋いでいた額平にも現在、平取ダムが 建設されようとしています.

我々アングラーは、在来種というと対象鱒に目が行きがちですが
水質の指標となるカワヤツメ.ハナカジカ.キュウリウオ.ザリガニなどの低層の生物が
いなくなれば川は滅び始めているということを忘れずにいましょう  
春風の薫る頃、在来種カワヤツメの溢れかえる川をフライロッドを片手に
過ぎていく先人の瞳が優しく煌いていたことを 私はいまも忘れる事はありません. 


     

         the band .. the weight







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この記事へのコメント
こるとさん、おばんス。PH6よりキツイ川てあるンスね。
おさかな住めない! しかしこんな温泉んとこ掘り繰り
返したらヤバイッショ!  漁業に影響ないんすかね!
ヤツメはガキんときいっぱいいました。 
オイラもそんな中で釣りしたかったなあ
シシャモ、わかさぎ、キウリ、ボラ
みんな居なくなっちゃうんだもんヽ(≧Д≦)ノ ウワァァン!!
いらねー工事は山でやんなって言いたいですねムキャー!! ヾ(`Д´*)ノ
Posted by 22時 at 2009年02月02日 22:24
おばんでした. 南茅部はPHきつい川か゛多いんです.
そのせいかここらの昆布は一味ちがって名品なんですよ.
漁業の影響も少しずつでてくるでしょうが
津軽の海流の恩恵でなんとかもっているようです.
カワヤツメはいっぱいいましたね^^. 春にはボラも.ナツカシイー!
八雲付近は随分とコンクリート川になってキウリも遡らなくなりました!!-_-;.
ミニ湿原にはアメマスやヤマべもいました. 随分と道南には
いい自然があって在来鱒が溢れていたんですが
サケマスも帰ってこれない状態になってきましたね.
復活の見込みがあるうちに自然を復元させて頂きたいものです.
Posted by こるとれーんtoneこるとれーんtone at 2009年02月03日 18:49
こんばんは、お邪魔致します。

僕がUターンして来た10年以上前から見る北海道は様変わりしましたね。
近年は在来種で議論する場面をよく目にしたりしますが、在来種であれ外来種であれこれ以上余計な人の手を加えるような事はしないでほしいと感じます。
僕は道東育ちですのでボラとかヤツメってあまり馴染みがないのですが、カジカは川の健康のバロメーターですね。
アメマスで有名な道東河川はかつてハナカジカで溢れていたのですがかつてのような姿は見られなくなり、どうなるものかな?と感じてます。
Posted by KEIZO at 2009年02月03日 22:20
KEIZOさん、いらっしゃいませ. 道東河川も水は変わらないようでハナカジカが見えなくなっているんですか. ニンフを沈めて枯れ葉かな.. と思ったら
カジカだった!なんてことも昔はよくありましたもんね. 釣れたカジカのうしろに
心配した仲間がついてきて、かわいいオメ目でジッと見つめられて
あわてて急いで放したことを思い出しました. そんな普段は釣らない
小さなオサカナ達に囲まれていた頃は穏やかな時代だったんですねェ-_-;.
Posted by こるとれーんtone at 2009年02月04日 19:34
 
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