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2008年06月28日

支笏湖.セミフライ. ヘプバーン

空から 融け出している 雲が 美笛の 水面に垂れ下がっている ヘッドフォンから洩れた サキソフォンのモードは 
苔洞の路面を 転がるように ステッピングして ..、広葉樹の陽だまりへ いま消えたところだ   
セミの声が ひとつも 聞こえないね.
 




夏の支笏湖は 蒸気のシールドに 遮られていた.  
暗い木陰と陽射の 醸しだす底深いトーン ..やわらかな植物の香り.さざ波の上を なぞっていく 冷たい色をした疾風
そうした情緒が 私の未発達な感性を目覚めさせてくれる.

へプバーンがフォーク.ギターを手にして 歌っている映画をみた記憶がある
映画の題名は  確か ..   so 思い出しかけたところで



パシャッ!!  眠り姫になってしまいそうな 午後のいっときにすまし顔の虹鱒が 相棒のセミフライを 飛び越えていった.
  ..  moon.river  ... もう じきに 暗くなる.




岸へ上がって  レモン.drinkを飲んでいると  ガボンッ!!
相棒のrodが弧を描いた.





僕は  パラソルに かなわない.    セミ .. でしょ 
口笛でmoon.river を 奏でながら すっかり陽の陰った樹間を ぬける足取りは 軽い .  
そして ..僕は きょうもよそみばかり していたような気がする.





Audrey Hepburn  ..   Moon.river  

Posted by こるとれーんtone at 22:06Comments(14)フライ類支笏湖セミルアー

2008年06月20日

支笏湖 summer.knows

蝉の声が 遠く近く 反響している.
水面で波紋を立てていた春ゼミを 倒木の上へ 掬い上げた.
身を震わせて 初夏を知らせてくれる 君は鮮やかな紅葉のようだね.





木陰のブラインド越しに湖面を見つめていると虹っぽいジャンプを見つけたが
よそみしているうちにいなくなってしまったようだった.
セミとは別の アナーザー.パート ..
モンカゲロウの 脱皮型ウィッグル~[スティルボーン]
  に変えて
as soon ..グンッ! .... 湖面が煌めいている. 支笏湖の 虹鱒!!






潜って走ってjumpして .. little.rainbowの引きに酔いしれる!!
岸辺へ目をやると、掬い上げた蝉は姿を消していた. 仲間の声に誘われて
陽あたりのいい 森の何処かへ飛んで行ったんだろう.




よそ見ばかりしてると今にでかい鱒に逃げられてしまうよ.. 
.. so 聞こえたのは  誰の声だったのか  ..  
いいんだ. そんな鱒が振り向いてくれるだけで ..
そう 返すと

夏色の支笏湖が 微笑んだ気がした.

 




アート.ファーマー ..  おもいでの夏
  

Posted by こるとれーんtone at 20:07Comments(14)支笏湖の釣り

2008年06月12日

幻は最果ての風.イトウ

思いがけないバーケーションが舞い込んだ朝には
幻に会いたくなって北へ 駆け抜けていた.
美Fはずれの別れ道で車を止めた頃にはもう真夜中 ..
ミッドナイトの空気が造る冷えきった闇のヴェールに包まれ 
どちらへ行こうか   ..と 迷ってしまった.

昔バラした イトウの事が気になっていたからかな. 朝やけの見える頃には
想いでの大河を臨んでいた.  歌  ~oノップをのんびりと下って. 
フックをつつくあたりを楽しみながら この景色も随分変わったな.. と独り言を言ってみる. 
シートの上にほったらかしておいた 気の抜けたジンジャーで喉の熱っぽさを冷ますと 
再び、ひと気のないダークな大河を降りていった.

  


わかっていたんだ.  いつか.ここへ帰ってくるって.
昼下がりの太陽が気だるい 乾いた風の吹く 懐かしいロシアン.カーブの河原
  あの頃と時間が繋がっている .. 何も変わっていないような気がする. 
 
深透な流れに 吸い込まれていったフライの残像を見つめて  
ひとかけらの欲も持たずに、遡行していくと
およそ鱒と呼ぶには似つかわしくない動きをした黒い影が
スローモーションでラインの下を迂回していった. グンッ!! rodはのされたまま
動かない! .. ためらいなく ..  鋭くrodを跳ね上げた!!





ラインを巻き込みガッチリとホールドして
もう一度、しっかりとrodのmidをあわせる.  
ザザーッ!! 流れを裂くような波音をたてて幻の鱒がラインを引き回す.
やったぞ!!  時を越えて繋がった美しい幻が 糸のムコウから野生の鼓動を伝えてくる 
不即不離に時を費やし橋の下までつきあった. 

見えた!! 待ち焦がれた微細な斑点  赤みがかったでかい尾びれ!!   
風貌さながらに大きく水面を持ち上げると グイグイと頭を振って走りだした!
はずされる!!  よせてしまうしかない ! 流れに入って思い切り手を伸ばす.
届かない! 届いてくれ!  ザバザバ!バシャーン!! 満身を込めたエラあらい ..

ぶ厚い.フックを綺麗にはずした 幻の鱒は泰然と身を翻して 去っていった.  
沈みかけていく残陽にさらされ  チリチリと散らばっていくパルスの音を
何処か人ごとのように耳にしながら     
いつのまにか かすれてしまった声を持て余した私は    
..また いつか 帰ってこなくちゃいけないなぁ  .. と呟いてみるしかなかった.


ケニー.ドーハム .. アローン.トギャザー  


   

Posted by こるとれーんtone at 19:53Comments(12)フライ類道北.天塩