2021年01月18日
福山渓谷集落と陸路
道南の辺境とよばれていた静狩峠が陸路になったのは昭和41年の事なんですって。
さらに東部へ続く道はトマ細と呼ばれたトマコマイから安平へ向かい道が分かれるという意味の追分集落まで
切り開かれました。 安平は山菜が豊富に採れる処として知られ その先にある夕張では昼夜の寒暖を利用して
狭い耕作地でメロンを育てる研究が始まっていました。 この土地には昔からうり型の赤肉メロンがあって
スパイシーで香りは良かったのですが甘味が薄く交配種は一代限りで種がとれないものでした。
夕張から穂別へ続く山麓へ向かう道のりは遠く アンモナイトや首長恐竜、ウミガメの化石が見つかる
細い陸路しかありませんでした


晩夏に鵡川で釣れた遡上アメマス
現在、稲里のキャンプ場になっている処からサヌシュペ川沿いにホロカクルキへ山越えするハードな
道ができましたがそれは秘境、福山渓谷へ続いていました。福山はステンレスの材料となるクロムが採れる為、
内地からの入植者を募りましたが厳しい冬の寒さに加えヒグマの銀座街でしたから
ひとりまたひとりとこの地を去っていきました。落石が多い為、大崩れという地名があるほどで
町へ出るには馬がやっと通れる崖が続く福山渓谷しかなかったのです。

昭和44年2月には猛吹ぶきによって町は陸の孤島と化しました。
少ない村人の為にヘリが出動して食料とともに病人を気遣うメモが託されたとき
僅かな住民しかいないのに差し伸べられた心にありがたくて涙が出たと伝え聞きいています。
昭和の政治には心があったんですね。
福山渓谷の水域にはサクラマス、アメマスが生息していましたが60年代後半に少数のニジマスが放たれ
徐々に上流を目指すようになりました。現在は日勝樹海道路ができて渓谷を垣間見れるようになっています
稲里から福山を通って日高へ続く区間の工事には大変な時間を要しました。谷が深く複雑な地盤、
豊富に浸みだしてくる水。 かなりの労を費やした結果、稲里トンネルは地盤の強壁をそのまま利用した
道内初のオーストリア式トンネル工法が施されています シャツターやシェルター待避所を備えたトンネルとして
まる7年の歳月をかけて福山渓谷から逃れる道がやっとできたのです
but その時 すでに人々は去り集落は消え去っていました いまはその面影さえ残していません。
シリアスな環境の中で暮らした先人の跡に我々の生活があることを忘れないようにしたいものです
さらに東部へ続く道はトマ細と呼ばれたトマコマイから安平へ向かい道が分かれるという意味の追分集落まで
切り開かれました。 安平は山菜が豊富に採れる処として知られ その先にある夕張では昼夜の寒暖を利用して
狭い耕作地でメロンを育てる研究が始まっていました。 この土地には昔からうり型の赤肉メロンがあって
スパイシーで香りは良かったのですが甘味が薄く交配種は一代限りで種がとれないものでした。
夕張から穂別へ続く山麓へ向かう道のりは遠く アンモナイトや首長恐竜、ウミガメの化石が見つかる
細い陸路しかありませんでした


晩夏に鵡川で釣れた遡上アメマス
現在、稲里のキャンプ場になっている処からサヌシュペ川沿いにホロカクルキへ山越えするハードな
道ができましたがそれは秘境、福山渓谷へ続いていました。福山はステンレスの材料となるクロムが採れる為、
内地からの入植者を募りましたが厳しい冬の寒さに加えヒグマの銀座街でしたから
ひとりまたひとりとこの地を去っていきました。落石が多い為、大崩れという地名があるほどで
町へ出るには馬がやっと通れる崖が続く福山渓谷しかなかったのです。

昭和44年2月には猛吹ぶきによって町は陸の孤島と化しました。
少ない村人の為にヘリが出動して食料とともに病人を気遣うメモが託されたとき
僅かな住民しかいないのに差し伸べられた心にありがたくて涙が出たと伝え聞きいています。
昭和の政治には心があったんですね。
福山渓谷の水域にはサクラマス、アメマスが生息していましたが60年代後半に少数のニジマスが放たれ
徐々に上流を目指すようになりました。現在は日勝樹海道路ができて渓谷を垣間見れるようになっています
稲里から福山を通って日高へ続く区間の工事には大変な時間を要しました。谷が深く複雑な地盤、
豊富に浸みだしてくる水。 かなりの労を費やした結果、稲里トンネルは地盤の強壁をそのまま利用した
道内初のオーストリア式トンネル工法が施されています シャツターやシェルター待避所を備えたトンネルとして
まる7年の歳月をかけて福山渓谷から逃れる道がやっとできたのです
but その時 すでに人々は去り集落は消え去っていました いまはその面影さえ残していません。
シリアスな環境の中で暮らした先人の跡に我々の生活があることを忘れないようにしたいものです
Posted by こるとれーんtone at 18:50
│昔.勇払川のイトウ.支笏湖.日高地方等 の逸話